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遊歩道

なんてことないSSがメイン。 ほんのりBLがあるかもしれないのでご注意くださいませ。
2025
07,08

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2007
03,08

«成長。»

私はいつも、みんなよりも高いところから、
みんなのことを、見ていた。


初めてみんなを見たのは、一年くらい前のこと。
嬉しそうな子、不安そうな子、いろんな子がいたけれど、
みんな、「期待に溢れた目」をしていた。

日々を重ねるごとに、みんなの表情からは不安が消えて、
日々を重ねるごとに、みんなは少しずつ、大きくなっていく。


私は知っている。
この一年間で、身長が六センチも伸びた子を。

私は知っている。
優等生の男の子が、殴り合いの喧嘩をしたわけを。

私は知っている。
気の強い派手な女の子が、毎朝早く教室に来て花瓶の水を取り替えていることを。

私は知ってる。
不良だといわれている男の子が、遅れていた私の電池を取り替えてくれた優しい子だということを。


この一年間で、みんなは凄く成長した。
一日一日を、みんなで楽しく過ごした。

そんな日々も、もうすぐ終わりだ。

みんなは一年前より、一回りも二回りも大きくなって、
この教室から、巣立っていく。
それは、私からしても、凄く喜ばしいことなのに、
それでもやっぱり、寂しい。
きっとみんなは、私のことなんて、すぐに忘れてしまうだろう。

けれど、みんながもし、この教室での出来事を思い出すことがあるならば、
私も一緒に思い出して欲しい。


私はいつも、みんなよりも高いところから、
みんなのことを、見ていた。



――――私は、時計。


人間以外の視点の話は好きです。

小学校のときの卒業文集のボツ原稿には、雑巾視点で書いたのがありました。
確か母には、書き直したのもいいけど、雑巾のほうが好きだって言われたような気がします。

時計は、きっと誰もが教室で、毎日一度は必ず見てるものだと思います。
けど、学校を卒業してしまえば、もうその時計を思い出すことなんてないんじゃないかと思います。
それってなんか寂しいな、と思ったので、時計で書いてみました。


木手さまは、今週か来週中に書きます。すみません、ほんと。
もう一回やり直さないと記憶あやふやかもしれないよ・・・orz
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